カリキュラム

物理学科のカリキュラムは、すべての物理学の基盤である力学や電磁気学、量子力学や統計力学から始まり、素粒子物理学、原子核物理学、宇宙物理学や物性物理学など専門的な科目まで幅広くカバーした授業を用意しています。講義だけでなく、演習や実験の授業を通して物理学の考え方や方法を総合的に学ぶことができます。4年生では課題研究があり、研究室に所属して専門的な研究方法を学びます。4年終了時には、大学院課程での専門的研究や、一般社会で技術者、教師など専門的職業人として活躍できる能力が身につくよう、カリキュラムが構成されています。 物理学科では学科専門教育の改善策のひとつして、平成14年度以降の入学者を対象に新しいカリキュラムを導入しています。新カリキュラムを作成するにあたっては、全科目の教授内容を吟味し、カリキュラム全体として一貫性や体系性を高め、段階的に物理学を習得することが容易になるようにしました。特に、力学、電磁気学、量子力学、統計力学、物理数学などの基幹科目では授業内容の再構成に加え、物理学を習得するうえで不可欠な演習の授業を大幅に充実拡充しました。計算物理学など、現代物理学の新しい動向を踏まえた授業も導入し、また、物理学実験も全員が経験できるようにしています。主として3,4年対象の専門性の高い授業のほかにも、新入生対象に物理学の最前線を紹介する「現代物理学への招待」という新しい授業も加わりました。新カリキュラムの体系を図にしたものを以下に示します。なお、全学共通科目のなかにも、物理学科の基幹科目として必修に指定している授業がいくつかあり、また、基礎数学も履修するよう推奨しています。これらもあわせて示します。


基幹必修科目とその関連科目の学習の流れ(平成18年度以降入学者向)

赤い矢印は直接的かつ継続的なつながりを、青い矢印は演習により理解を深めるための関係を表しています。もちろん、すべて物理という大きな流れの一部ですから、矢印のないところもつながりがあることをお忘れなく。これらの授業のほかにも多数の選択科目があります(専門科目表とシラバス一覧を参照してください)


必修科目 物理学を習得するうえで必要不可欠な基幹科目です。段階をおって学習を進めるように構成されていますので、指定された学年で単位を修得するようにしてください。多くの必修科目には対応する演習授業があります。演習授業をあわせて受講することが推奨されています。課題研究も必修科目です。
選択必修科目 演習授業は重要なので選択必修科目となっています。学ぶ内容が高度になってくると、実践的な問題を自分の力で解いて、授業で学んだことをしっかり身に付けて理解を深めることが必要です。このなかから指定された数以上の単位を修得してください。
選択科目 専門性の高い授業やより進んだ内容の授業が、興味と関心に応じて習得できるよう選択科目となっています。

各授業の詳細については、以下のシラバス一覧を参照してください。

全学共通科目については、外国語と体育実技が必修となっています。物理学は国境や民族を問わない人類普遍の学問です。物理学科の学生も、国際性を身につけ、卒業後は国際社会でも活躍するよう願っています。外国語はその基礎として重要で、特に、物理学では英語が事実上の世界共通言語になっています。外国語以外にも、人間性や知性、教養を高めることができるよう、多くの全学共通科目が用意されています。

履修や卒業進級に関する規約や規定については、理学部「履修の手引き」と「物理学科履修ガイド」を参照してください。

「物理学科履修ガイド」は、物理学科固有の規定(必修科目や選択必修科目、進級卒業要件などの詳細)や履修上のアドバイスなど記したもので、毎年度始めに配布します。「履修の手引き」や「物理学科履修ガイド」の内容は、入学年度によって異なる場合があるので、自分の入学年度に該当するものを参照してください。