高大連携講座

 新潟大学理学部物理学科では,高校生の皆さんにもにも大学で学ぶ物理学,最先端の物理学により直接的に親しんでもらおうと,高校との連携を強化する活動を行っています. 今年度から理学部物理学科と新潟南高校とで協力して,高校生の皆さんと直接対話できる高大連携講座を開始しました.

初日の様子が,朝日新聞や新潟日報で紹介されました.

朝日新聞での紹介記事

写真は,初日の授業風景の様子.
松尾物理学科長の挨拶

高校生の皆さんも,普段の授業とと一味違う
講義内容に興味津津だったようです.


[高大連携講座の目的]
高校と大学が協力しあって,大学がもっている実験設備や人材を活用して,高校生の物理への興味・関心を育んでもらうこと.
高校レベルと大学レベルの物理学のギャップを埋めて,学習のスムースな接続を可能にすること.

[参加資格](参加者募集中!)
新潟県内の高校2,3年生(会場の新潟南高校,もしくは新潟大学五十嵐キャンパスに自分で来れること)
今年の連携講座は試験段階です.他高校からのスポット参加,高校教員の視察なども歓迎します.
詳しくは下記連絡先にお問い合わせ下さい.

[参加費]
無料

[会場]
新潟南高校,もしくは,新潟大学五十嵐キャンパス
(各回の開催場所は予定表を御覧下さい)

[連絡先]
〒950-2181  新潟市西区五十嵐2の町8050
新潟大学理学部物理学科
Tel 025-262-6149, Fax 025-263-3961

[今後の予定]
日時,内容等は変更になる可能性があります。
新潟大学理学部物理学科-新潟南高校,高大連携講座の予定表
開校式
5月26日
新潟南高校
学科長
第1-2回
5月26日
新潟南高校
(1)「物理学とは何だろうか」(学科長)
物理学の有名人を何人知っていますか?有名人達にまつわる発見物語や伝説をネタにしたクイズを通して,物理学とはなにかを一緒に考えたいと思います.
(2)「数式と概念」(家富教授)
概念を数式で表現する重要性について平易に解説します.物理学は数学ととても深く関係しています.いったん物理法則が数式化されれば誰もが物理現象を計算によって正確に理解できるからです.
第3-4回
6月16日
新潟南高校
(3)「放射線と現代医療」(大坪准教授)
放射線と聞くととても恐ろしいものと感じるかもしれない.確かに大量に浴びると害を与えるが,実は身の回りには放射線がごく普通にあり,その性質を正しく理解したうえで多くの分野で利用されている.ここでは放射線の性質と医療分野での利用について講義をする.
(4)「クオークとは何か」(小池准教授)
物質の最も基本的な姿は「素粒子」と呼ばれていますが,その素粒子の1つである「クォーク」とは何か,どのように発見されたか,どんな性質を持つのかについてわかりやすく解説します.
第5-6回
7月7日
新潟大学
(5)「微積によるニュートン物理1」(金子教授)
(6)「微積によるニュートン物理2」(金子教授)
物理法則,特に力学におけるニュートンの運動の法則は、微積分(その延長である微分方程式)で表されます.微積分の復習と,それが如何に力学に関係しているかをお話します.
第7-12回
2日間(日程未定)
新潟大学
「-200℃の世界」(根本准教授)
水が氷に変化するように,物質を低温に冷却すると,磁石の性質や電気的な性質などさまざまな物質の特徴が観察できます.液体窒素や液体ヘリウムを用いて基礎的な物性実験を行います.
「原子のレントゲン撮影」(土屋教授)
市販のアルミニウム箔とKClのサンプルのX回折実験を行い,原子間距離を求める.密度よりもとめた原子間距離と比べて考察する.
第13-14
11月17日
(13)(14)「湯川・朝永と日本の物理学」(中野准教授,大原准教授)
11月17日〜12月2日に自然科学館(鳥屋野)で,『湯川・朝永博士生誕100周年記念展』が開催されます.ちょうと初日予定されている記念講演会や,展示解説ツアーに参加し,両博士の業績を通して,物理学の進歩の”いぶき”を追体験します.
第15回
12月15日
新潟大学
(15)「高エネルギー物理学について」(宮田准教授)
高エネルギー物理学では,我々の宇宙にある万物を作っている最も小さい基本粒子(これを素粒子という)について研究します.これは同時に宇宙の研究にもなります.加速器と呼ばれる実験装置などを用いて研究しますが,これをやさしく解説します.
第16(=予備)回
(12/15)
(16)(=予備)「バイオリンの音色の振動数分解」(中野准教授)
バリオリンの弦の振動の様子を,実演(やコンピュータ・シミュレーション)を交えつつ,物理学的に考察してみます.